プロのカウセリングが教えるストレス解消に役立つテクニックとは

ストレス解消ストレッチ

プロのカウセリングが教えるストレス解消に役立つテクニックとは

現代社会において、ストレスは避けられないものです。しかし、プロのカウンセリングが提供するストレス解消のテクニックを学ぶことで、日常生活の中でのストレスを効果的に軽減することができます。この記事では、専門家が推奨する具体的な方法を紹介し、あなたが心身の健康を保つために役立てることができる実践的なアドバイスをお届けします。


LINEでカウンセリング はーとぴあら 小島江津子

自身も幼少期から心の病とたたかい、そこで出会ったカウンセラーの方のおかげで、大量に服用していた薬も徐々に減っていく。カウンセリングの大切さを知り、同じような境遇の人の力になりたいと思い現在に至る。

【資格】メンタル士心理カウンセラー/メンタル心理インストラクター/チャイルド心理カウンセラー/子供心理カウンセラー


目次

コーピングとは

仕事や日常生活で何かしらのストレスを抱えている人は「コーピング」によってストレスを軽減させたり、解消する事ができるかもしれません。
コーピングはビジネスシーンでも注目されています。上手く活用することができれば、自分のメンタルを守れるだけではなく、モチベーションにも繋がり、パフォーマンスアップの向上にも繋がっていきます。

コーピングとはストレスに対処するための行動です。
「ストレスコーピング」も同義で使われています。
「対処する」「対応する」という意味を持つ英語の「Cope」が語源です。
1984年アメリカの心理学者リチャード、ラザルス氏とスーザン、フオルクマン氏によって提唱されました。
二人が発表した「心理学的ストレスモデル」のなかでは、ストレスの要因の受け止め方やコーピングによって、心理的、身体的、行動的なストレス反応は異なることがわかっています。

コーピングと適応機制(防衛機制)との違い

「コーピング」とよく似た心理学用語に「適応機制」があげられます。
適応機制とは「防衛機制」「防衛反応」とも呼ばれ、人がフラストレーションや葛藤を感じたときに、心の安定を図ろうとする、心理的な防衛メカニズムです。
コーピングと適応機制はどちらも、ストレスに対する働きですが、意識の有無に違いがあります。

コーピング→意識的にストレスに対処しようとする働き
適応機制→無意識にストレスから自分を防衛しようとする本能的な働き

コーピングは自身の意志でストレスに対処するための行動を起こさなければならないのに対し、「適応機制」は誰でも反射的におこるものです。

コーピングとレジリエンスとの違い

レジリエンスもコーピングと比較して、違いを認識しておきたい用語です。
「レジリエンス」とは、精神的な回復力や復元力を意味します。
元々は物理学者の用語ですが、ビジネス分野では、ストレスや危機を上手く乗り越え、立ち直れる力という意味で使われています。
コーピングとレジリエンスも似ているようで、異なる用語として、使い分ける必要があります。

コーピング→ストレスと上手く向き合うための技術
レジリエンス→ストレスを乗り越える力

コーピングではストレスを上手くかわし、自身の中に溜め込まないようにします。
レジリエンスはストレスに、しなやかに適応し、乗り越え、回復する力を示します。

ストレスの発生から反応までのメカニズム

どのようにストレスが発生し、人間の身体、心、行動、に影響するのか知っておくことで、効果的にコーピングを行うことに繋がります。
具体的なコーピング方法を知る前に、ストレスを構成する要素と発生から、ストレスに対する人間の反応までのメカニズムを知っておきましょう。

ストレッサー  →ストレスの要因
ストレッサーとは、ストレスの要因となる外部環境からくる刺激の事です。

人によってその内容はさまざまですが、大きくは
「生理的ストレッサー」
「物理的ストレッサー」
「化学的ストレッサー」
「心理、社会的ストレッサー」に分類されます。

生理的ストレッサー

生理的ストレッサーとは、体調の変調によるストレス要因を意味します。
病気、体調不良、月経、妊娠、怪我、疲労、睡眠不足、空腹、アレルギー反応、喉など

物理的ストレッサー

物理的ストレッサーとは、音や湿度、光などの物理的な環境刺激を意味します。
暑い、寒い、空調、湿度、乾燥、騒音、強い光  など

化学的ストレッサー

化学的ストレッサーとは、化学物質による刺激を意味します。
公害物質、排気ガス、大気汚染、アルコール、タバコの臭いや煙、食べ物の強い匂いなど

心理、社会的ストレッサー

心理、社会的ストレッサーとは、人間が社会生活を営む中で、発生する不安や苛立ち、焦り、緊張などを伴う刺激を意味します。
職場での立場、人間関係のトラブル、ハラスメント、職場や働く環境の変化、過度な労働、失業、退職、離婚、子供の自立など

認知的評価

人はストレッサーとなる刺激が発生したら、自身にとってどの程度ストレスに感じるのか?
どのように対処するのか?を判断する時に「認知的評価」を行います。
認知的評価は「一次的認知評価」「二次的認知評価」という二段階のフェーズが存在します。

一次的認知評価(︎第一段階)

外部からの刺激が自身にとってストレスに値するのか?
どの程度の脅威となるのか?を認知、判断するプロセスです。

例えば音量の大きい場面に遭遇した場面にそれを楽しいとポジティブに感じるのか、うるさいとネガティブに感じるのか、特に何も感じないのか、人によって異なる評価を意味します。

二次的認知評価(第二段階)

一次的認知評価で外部からの刺激がストレスになると判断されると、どう切り抜けるか、どのような選択枠があるのかを検討、判断する段階が二次的認知評価に移行する時です。

二次的認知評価では、過去の経験や、自身の性格、今持っているエネルギーに基づいて、ストレッサーを処理するために、自身にとって、最善の結果が得られる方針や戦略を立てていきます。

ここで発揮するのがコーピングになります。
方針や戦略をもとに、コーピングを実行して、その後、コーピングをさらに再評価して、失敗したと判断した場合にはコーピングを再選択します。

ストレス反応

認知的評価によってストレッサーを認知した結果、起こるのがストレス反応です。

ストレス反応には「身体的反応」「身体的反応」「行動反応」の3種類になります。

身体的反応

身体的反応とは、ストレスによって、身体におこる変調を意味します。
頭痛、腹痛、動悸、倦怠感、不眠、発疹、発汗、食欲低下など

心理的反応

心理的反応とはストレスによって、精神面にあらわれる変調を意味します。
心理的反応は情緒や感情における反応と心理的機能の変化にわけて考えられます。

情緒的な心理的反応

怒り、不安感、孤独感、苛立ち、気分の低下、興味、関心の低下、無気力など

心理的機能における変化

集中力の低下、思考力の低下、判断能力や決断力の低下、短期的な記憶の喪失など

行動反応

行動反応とは、心理的反応が、行動面にあらわれる変調を意味します。
暴飲暴食、拒食、引きこもり暴力や攻撃、幼児かえり、孤立、さぼりなど

コーピングの種類

コーピングはストレス発生のメカニズムにおける二次的認知評価のフェーズで有効とされ、研究者によって、さまざまな種類に分類されます。

「問題焦点型コーピング」
「情緒焦点型コーピング」
「ストレス解消型コーピング」

問題焦点型コーピング

問題焦点型コーピングとは、問題の根本である、ストレッサーに直接アプローチして、ストレス原因を根本的に除去する方法です。

問題焦点型コーピングは、さらに2種類に分けられます。
自身の力や行動によってストレス状態を解決する問題焦点型と他者の力を借りて、ストレス状態を解決する社会的支援探索型に
分けられます。

問題焦点型の例

  • 職場の人間関係にストレスを感じているため、転職して環境を変える
  • 業務の効率化を図る
  • 満員電車が苦痛なため、時間をずらして出勤する

社会的支援探索型の例

  • 職場の人間関係にストレスを感じているため、友人など他者に相談して、アドバイスをもらう
  • 上司に対してタスク量を減らしてもらう
  • 満員電車が苦痛なため、時差出勤を認めてもらう

情緒焦点型コーピング

情緒焦点型コーピングとは、ストレス反応にアプローチして、自分自身のネガティブな感情を緩和する方法です。
情緒焦点型コーピングにも2種類あります。
人に話す事で感情を整理してストレスを軽減させる「情動処理型」とストレッサーの捉え方を変えて、ストレスを軽減させる「認知的再評価型」に分けられます。

情動処理型の例

  • 仕事の失敗を家族や同僚に話す。
  • 悩みやコンプレックスをカウンセラーに話す。

認知的再評価型の例

  • 嫌いな仕事の中に楽しさ、喜びを見つける
  • 失敗を成長するためのプロセスと受け止める
  • かされた責任を期待されていると考える

ストレス解消型コーピング

ストレス解消型コーピングとはストレスを発散させて、気分を紛らわせる方法の意味です。
ストレス解消型コーピングにも2種類あります。

自身の好きな事で気分転換を行いストレスを解消する「気晴らし型」と、リラクゼーションを受ける事でストレスを解消する「リラクゼーション型」があります。

気晴らし型の例

運動、読書、カラオケ、映画鑑賞、買い物、食事、旅行、ゲーム   など

リラクゼーション型コーピングの例

マッサージ、アロマテラピー、瞑想、エステなど

コーピングの実践方法

自身で、適切なコーピングができるようになれば、仕事でも、私生活でも、ストレスと上手に付き合えるようになります。

コーピングの実践方法を3つ、お話しします。

コーピングリストを作成する

コーピングリストとは、ストレスの軽減、発散、解消する方法を、集めた自身だけのリストです。
ストレッサーやストレス反応に、応じて自身にとっての効果的な対処法を一覧化します。
可視化する事でストレスに遭遇した時に、すぐに適切な対処を確認できます。

まずは、コーピングリストを作る時には、自身が好きな事、楽しいと感じる事、相談できる他者をピックアップします。
自身が嫌いな事、自身にとって不快な事もリストにして、ピックアップする事も大切です。
文字で両者を書き、ピックアップする事で、その後ストレスに感じた事に対して、どのような対処法がもっともストレスを軽減させるか自身で検証します。
検証を何度も繰り返す事によって、もっとも効果的な方法を見つける事が大切です。

輪ゴムテクニックを使う

輪ゴムテクニックとは、輪ゴムを手首に通して、軽く弾いた時の刺激で、意識の転換を図るという方法です。
単に気持ちを切り替えようとしても、なかなか上手くいくものではありません。
そこで強制的に意識を切り替えるために、役立つのが「痛み」なのです。
具体的にはストレスになる事柄に直面した時、輪ゴムを弾いて、その刺激をきっかけに嫌な事を忘れ、ブラス思考に転換する事を意識します。
はじめのうちは、輪ゴムによる刺激=マイナス思考のリセットとは意識しにくいものですが、
繰り返す事によって、身体が覚え込み、そのうちに自身で自身の感情をコントロールできるようになります。

他者に相談する

他者に相談する事はもっとも身近で簡単なコーピングです。
家族や友人、同僚など身近な人に、ストレッサーやストレス反応に関して話をしてみましょう。
意見やアドバイスをもらえる事もあります。
こころに溜まったものを他者に聞いてもらうだけでもストレスが軽減されます。

とはいえ、身近な人には話したくない、話しづらい、内容なども人によってさまざまです。
そのような場合には、カウンセラーに気楽な気持ちで話しをしてみる事も大切な要素になります。
カウンセラーとの対話も効果的です。

ストレスに対処するテクニックを身につけましょう

ストレスへの対処法「コーピング」について、お話をさせて頂きました。
コーピングは、ストレス軽減、緩和、解消するためのテクニックです。
コーピングを使う練習を繰り返し、継続させる事によって、自身のものにして、ストレスを未然に防ぐポジティブな思考に変換する事ができるようになります。

コーピングにはさまざまな方法があるため、自分自身に合ったコーピングをいくつか覚える事が必要になります。

ストレスを最小限に抑えるためには、自身のストレス状態、ストレス状況に合わせてコーピングを使い分ける事や、またコーピングを組み合わせる事で、バランスのよい対処が重要になります。

カウンセラーとの対話を続ける事によって自身に合った、コーピングを焦らず、ゆっくり探していく事もとても大切な事です。

まとめ

ストレス解消に役立つテクニック「コーピング」についてお話しさせて頂きました。

まずは、簡単にできるコーピングからはじめる事がよいのですが、自身に合ったコーピングはなんなのか?
こころのコントロールを身につけるためには、どのようなコーピングからはじめればよいのか?

自身だけで模索していく事は場合によっては憂鬱な作業になってしまうケースも少なくありません。
しかし、ご自身でも積極的に取り組んでいかなければならないのも確かな事です。
カウンセラーと共に、対話を続ける中で自身に合ったコーピングを見つけだし、自分自身でゆっくりとコーピングの力を身につけていく事が大切です。

ご自身だけで抱え込まず、一人で悩まず、一人で迷わず、一緒に考えていきましょう!

気軽にお話し聞かせて下さい。お待ちしております。

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